ワイン好きの方ならきっと一度は耳にしたことがある言葉、「アペリティフ」。
レストランで席に案内され着席すると、「アペリティフは何にされますか?」と聞かれたり、結婚式やパーティーで「本日のアペリティフは〇〇〇です。」とアナウンスがあったり、耳にする機会はあるものの、なんとなく聞き流している言葉かもしれません。
今回は、意外と知らない「アペリティフ」の正しい意味と楽しみ方をご紹介します。
知っているようで知らない「アペリティフ」の意味
・アペリティフの意味① 「食前酒」
アペリティフとは、フランス語で「食前酒」を意味します。ラテン語の「aperire(開く)」を語源とし18世紀の後半にイタリアのトリノから始まりました。
今ではフランスでの食文化として広く知られており、食欲を増進させたり、出席者の会話を弾ませるきっかけに飲むお酒のことをいいます。イタリアで生まれた習慣がフランスで根付き、世界に広がっていると思うと面白いですね。
・アペリティフの意味② 食前酒を飲む時間そのもののこと
アペリティフは直訳すると「食前酒」ですが、「食事前に軽く一杯飲みながらおつまみを楽しむ時間そのもの」を指す場合もあります。日本でいうところの「0次会」や「サク飲み」といったイメージでしょうか。そんな楽しい時間の事もアペリティフといいます。
ワイン大国フランスでは、アペリティフは欠かせない習慣です。アペリティフのお誘いを「アペロしない?」とカジュアルに言うほど身近なもので、仕事終わりに友達や同僚と気軽にカフェで1~2杯飲んでアペリティフを満喫するそう。また、家に帰って仕事モードからプライベートへと気持ちを切り替えるためのリラックスタイムとしても、アペリティフは取り入れられています。
プライベートを大事にするフランス人にとって、夕食前のひと時は仲間とおしゃべりしたり心を落ち着けたりする大切な時間。日本でも気軽に取り入れれば、日常生活がより豊かに過ごせそうですね。
自宅で「アペリティフ」を気軽に取り入れてみよう!
「アペリティフ」と聞くと何か特別なシーンを連想しがちですが、フランスでの日常的な楽しみ方を参考にすれば気軽に取り入れられそうですね。
仕事終わりにお店に寄ってアペリティフを楽しむ…というのも良いですが、もっと気軽に取り入れられる方法がおうちでのアペリティフ。ワインと簡単なおつまみさえあれば、今日からでも始められます。
1人で贅沢な時間を過ごすのも、ご家族やご友人と楽しむのも素敵ですが、おすすめなのが「オンライン飲み会」にアペリティフを取り入れる方法です。
オンライン飲み会が始まったけどなかなかメンバーがそろわない…。そんな時に、みんなが揃うのを待ちつつアペリティフを楽しむと、画面越しでもおしゃれに見えますし、会話も盛り上がって楽しい時間になること間違いなしです。
ちなみに6月の第一木曜日は「アペリティフの日」。気温も上がり、日が長くなる6月。そんな毎年6月の第一木曜日を「アペリティフの日」としてフランス農務省が定めています。合言葉は「アペしない?」とのこと。この機会におうちで気軽にアペリティフをしてみませんか?
アペリティフにはどんなワインを選ぶべき?定番からアレンジまでご紹介!
いざアペリティフをしようと思うと、「どんなワインを選んだらいいか分からない」そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、普段あまりワインを飲まない方でも気軽に試せるワインの種類やアレンジ方法をご紹介します。
・炭酸で食欲アップ!「スパークリングワイン」
乾杯にもよく用いられるスパークリングワインは、アペリティフの王道です。発泡性の泡で食欲増進効果もあり、食前酒としておすすめです。
・すっきりリフレッシュ!「白」か「ロゼ」
発泡性なしのワインを選ぶなら、辛口の白ワインかロゼワインを選びましょう。
白ワインなら、柑橘系やハーブのような爽やかな香りで、気分をリフレッシュさせてくれること間違いなし。
華やかな雰囲気を演出したいときには、見た目も美しいロゼワインがおすすめです。ロゼワインは甘口から辛口まで様々な味わいのワインがあるので、シーンやおつまみに合わせて選ぶのも良いですね。
・おうちで簡単!作って楽しい「ワインカクテル」
アルコール度数が高いお酒はちょっと苦手・・・という方は、炭酸やオレンジジュースで割ってカクテルにしてみましょう。カシスリキュールを入れて甘味を足すこともできます。お好みでフルーツを入れたり、レモンやライムを飾れば見た目も華やかになり、アペリティフにぴったりです。
アペリティフにするワインに定義はありません。お好みやシーンに合わせて、気軽に楽しんでくださいね。
アペリティフにおすすめ!おうちで出来る超簡単おつまみ
おうちでのアペリティフの魅力は、肩ひじ張らずに楽しめること。
おつまみは作るのに手間がかからず、ナイフやフォークを使わずに気軽に食べられるものが良いですね。
例えば、市販のクラッカーに、チーズときゅうりと明太子を乗せるだけ…といった、家にあるもので簡単にできるおつまみがおすすめです。クラッカーの代わりにフランスパンにしたり、乗せるものをサーモンやトマトなどに変えても楽しめます。
もっと気楽に楽しむなら、生ハム、パテ、チーズなどお皿に盛るだけでももちろんOK。
本場フランスでは意外と、チーズ味のスナック菓子や、オリーブなどを気軽につまむことが多いようです。
美味しいワインとおつまみで、ついつい飲み過ぎてしまいそうですが、アペリティフはあくまでも食前の時間を楽しむもの。夕食に備えて食べ過ぎず、いつもよりゆったり飲むことを意識しましょう。
このように、アペリティフはおうちで簡単に日常生活に取り入れることが出来そうですね。
少し早めの時間から楽しい仲間やご家族とおしゃべりしながら・・・また、一人でゆっくりとお料理しながらなど。いつもの生活にアペリティフを取り入れて、夕食前のひとときをより充実したものにしませんか?