ワイン初心者の方や普段から飲んでいる方まで、知っておくとよりワインが楽しくなる基礎的な知識をご紹介します。
赤・白・ロゼ…ワインの違いって何?
ワインの「赤」「白」「ロゼ」は、聞いたことがある方がほとんどだと思いますが、どんなワインかというのはご存知でしょうか?
それぞれの特徴や、違いについてご紹介します。
●赤ワイン
赤ワインは、色の濃い黒ブドウ品種から作られるワインです。
黒ブドウを皮ごとつぶして発酵させ、果汁を取り出して熟成させるという製法で作られます。
ワインの色味は熟成させる期間によって変わり、期間の短いものは色が薄く、期間が長くなるほど濃い色になっていきます。
味わいはどっしりした重みのあるものが多く、渋みを感じられるのが特徴的です。
レストランなどでは常温で出されるのが多いので、そのこともあってより味に重みを感じられるのかもしれません。
アルコール度数は、白ワインより高いものが多いです。
抗酸化物質であるポリフェノールは白ワインよりも赤ワインに多く含まれているため、美容や健康を意識する人が赤ワインを選ぶということもあるようです。
●白ワイン
白ワインは、淡い色の白ブドウ品種から作られます。
赤ワインとは違い、皮や種は取り除いた状態で果汁だけを発酵させる製法で作られます。
白ワインも、熟成させる期間が短いと色が透明に近く、期間が長くなるほど色味のついたものになります。
味はフルーツの桃やリンゴに似た味わいのものが多く、甘口から辛口まであります。飲みごろの温度は低めで、10℃前後に冷やして飲むのが一般的です。
アルコール度数は赤ワインよりも低いものが多いです。
飲みやすい味や低めのアルコール度数などから、白ワインは初めてワインを飲む人にもおすすめです。
●ロゼワイン
簡単に言うと、赤ワインと白ワインの中間です。しかし、単純に赤ワインと白ワインを混ぜて作っているというわけではありません。
赤ワインと同じ製法を用いて、色が少しついた段階ですぐに果汁を抜き取る方法や、黒ブドウを使って白ワインの製法で作るという方法、他にも白ワインと赤ワインの製法をミックスしたようなもの…など、ロゼワインの製法は非常に数多く存在しています。
そのため、室温のものから冷やしているものまで、飲みごろも多様です。
アルコール度数は、赤ワインと白ワインの中間のものが多いです。
味わいも赤と白の中間のようなイメージなので、「赤は重くて飲みにくいけど、白では軽すぎる」という人にはロゼがぴったりです。
なぜワインにはたくさんの種類があるのか
他のお酒と比べると、ワインには膨大ともいえるほど種類があります。これほど種類が多いのは、なぜなのでしょうか?
●製法の違い
先ほどもお話ししたワインの製法には非常に多くの方法があるため、その分ワインの種類も増えてきます。
たとえば、熟成させる際に木製の樽を使うかステンレス製のタンクを使うかということでも、ワインの味は変わってきます。
特に木の樽の場合は、熟成させている間に木の風味がワインに溶け込むことで、ワインに複雑な風味がプラスされます。
使う道具や過程によって味わいが変わってくるのは、ワインの奥深いところです。
●ブドウの品種の違い
ワインに使用されるブドウの品種は非常に多く、3000種類以上あるといわれることも。
例えば、赤ワインには濃色のブドウが、白ワインには淡色のブドウが使われますが、その中でもさらに、種の大きなブドウや小さなブドウ、甘みの強いブドウ、渋みのあるブドウ…など、多種多様な品種が世界中に存在します。
シャルドネやメルローなど、なんとなく耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか?これらも、ブドウの品種の名前です。
●産地の違い
そのブドウの産地によってもワインの種類は変わってきます。
例えば、温かい地域では、ブドウが成熟しやすく糖度が高くなるため、アルコール度数の高いワインができやすい傾向があります。味はフルーティーで酸度が低めになります。
逆に、寒い地域ではブドウの糖度が上がりにくいため、酸度の高いワインができやすく、さわやかな酸味で飽きずに飲めるワインができます。
地域が変われば気候が変わり、気候が変わればブドウの育ち具合も変わってくるのです。
ワインの選び方の参考に!
ワインには、赤・白・ロゼといった見た目の違いだけでなく、このような製法やブドウの品種、産地などの組み合わせによってもパターンがあるので、種類も多くなっているんです。
ワインを選ぶときの参考にしてみてはいかがでしょうか。それぞれに特徴があり、調べてみるとおもしろいですよ。
また、ワインボトルの後ろに貼られているラベルにもヒントが。
ブドウの品種や飲みごろの温度、酸味などの味についての説明が書かれているので、ここをチェックして、まずは自分の気になるものを選んでみるというのもおすすめです。