ワインを飲むとき、手の込んだ料理を合わせるのも良いですが、たまには気軽に「スイーツ」を合わせてみるのはいかがでしょうか?
意外にも相性の良い、ワインとスイーツの関係についてご紹介します。
ワインにスイーツって合うの?
赤ワインには肉料理が、白ワインには魚料理が合うとよく言われるように、ワインは料理と一緒に楽しむものというイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そもそも、ワインに甘いものは合わないんじゃないの?」と思った方、実はワインはスイーツとの相性も良いんです。
ワインの原産地として有名なブルゴーニュ地方のあるフランスでは、普段から甘いものをよく食べる習慣があるそうです。
特に、小麦粉やバター、卵などを使ったケーキやパイなどの甘いスイーツは定番で、街に多くあるパン屋でも必ずと言っていいほど売られており、いつでもどこでも買える身近なものなのだとか。
ティータイムに限らずお酒と一緒にスイーツを味わう習慣もあり、当たり前にワインと組み合わせてその絶妙なマリアージュを楽しんでいます。
ワインと相性の良いスイーツって?
では、どんなスイーツがワインとマッチするのでしょうか?ワインと合わせると美味しいスイーツをいくつかご紹介します。
チーズケーキ
甘さ控えめのチーズケーキをワインに合わせてみてはいかがでしょうか?
ワインのお供では定番のチーズを使ったケーキなので、ワインとの相性は抜群です。
おすすめは白ワインとの組み合わせ。甘味がありながらもさっぱりとしたチーズケーキの味わいが白ワインの酸味とよく合います。
フルーツタルト
ベリー系や柑橘系などのフルーツのタルトなら、甘めの白ワインやロゼワインを合わせるのがおすすめです。
フルーツの甘酸っぱさが程よい甘さのワインとよくマッチします。
アップルパイなどのフルーツを使ったパイもタルトと同じようにワインと一緒に楽しめますよ。
フルーツシャーベット、アイスクリーム
フルーツタルト同様、フルーツ系のシャーベットやアイスクリームなどのさっぱりとした味わいは、辛口ですっきりとした飲み口のスパークリングワインによく合います。
カクテルグラスなどにシャーベットを入れ、そこに冷やしたスパークリングワインを注ぐ「スパークリングシャーベット」もおしゃれで美味しいのでおすすめです。
チョコレート
チョコレートは、重厚感のある赤ワインと合わせるのがおすすめです。
赤ワインとチョコレートは、ポリフェノールが含まれているという共通点がある似たもの同士で、実は相性抜群の組み合わせ。
特にほろ苦いビター系のチョコレートなら、赤ワインのタンニンと絶妙にマッチします。
ガトーショコラなどのビターで濃厚なチョコレートケーキもよく合いますよ。
抹茶スイーツ
意外かもしれませんが、抹茶を使ったスイーツも赤ワインに合います。
赤ワインの渋味はお茶の渋味とよく似ているため相性が良く、そこに程よい甘味も加わることで深い味わいが楽しめます。
抹茶が濃厚なほど赤ワインによくマッチします。
自分のお気に入りの組み合わせを探すのも楽しい!
まとめると、
・白ワインには
→チーズケーキやフルーツを使ったスイーツなど、甘いけどさっぱり感もあるスイーツ
・赤ワインには
→チョコレートや抹茶を使ったスイーツなど、ビターで濃厚系のスイーツ
・スパークリングワイン
→シャーベットやアイスクリームなどのすっきりした甘さのスイーツ
の組み合わせがおすすめです。
ただし、ワインもスイーツも種類によって甘さなどの違いがあるのでこれが絶対とは言えません。
いろいろなパターンを試しながら自分の一番好きな組み合わせを探すのも楽しそうです。
ケーキ屋さんやお菓子屋さんの美味しいスイーツはもちろんおすすめですが、最近ではコンビニやスーパーでもクオリティの高いスイーツを手に入れることができるので、気軽にできそうですよね。
こんなスイーツとの合わせ方も♪和菓子とワインのマリアージュ
和菓子を食べるとき思い浮かぶ飲み物と言えばやはり、抹茶や緑茶と言った苦みのあるお茶が出てくると思います。
しかし、先ほどワインと相性の良いスイーツとして抹茶を使ったスイーツをご紹介したように、甘味のある和菓子に渋みや苦みのあるワインの組み合わせも、実は相性抜群なんです。
でも、「試したことが無い組み合わせすぎて、どんなものを合わせたら良いか分からない…」という方も多いのではないでしょうか?
今回はそんな方のために、おすすめの和菓子とワインの組み合わせをご紹介いたします。
「どらやき」や「大福」などの餡子ベースには赤ワイン
和菓子の定番、どらやきや大福などの餡子がたっぷりつまった甘い和菓子には、しっかりとしたタンニンと果実味が感じられるフルボディの赤ワインがおすすめです。
熟した果実味が、甘い餡子と合い渋みが協調されずまろやかな味わいになりますよ。
ひんやり冷たい「水羊羹」には白ワイン
蒸し暑い季節にピッタリな、ひんやりと冷えた水羊羹には爽やかな甘口白ワインを合わせてみましょう。ツルっとした食感とこしあんのほどよい甘さに、実味と爽やかな甘さの白ワインはとてもマッチします。
和菓子ということで日本産の白ワインと合わせることでさらに相性抜群に。
さまざまな味が楽しめる「かりんとう」にはロゼワイン
いろいろなフレーバーが楽しめるかりんとうには、果実の香りがあるロゼワインを合わせのがおすすめ。ワインの香りが変化し、ほどよい酸味と渋みが口の中に残り余韻を楽しむことができます。
かりんとうのフレーバーを変えることで味わいが変わってくるので、お気に入りの組み合わせを探してみるのも素敵ですね。
甘口ワインだけでなく辛口ワインとも相性の良い、和菓子とのペアリングをご紹介しましたが、いかがでしたか?
手軽にできるおうちワインの楽しみ方として、ぜひチャレンジしてみてください。
スイーツに合うデザートワイン
ワインと相性の良いスイーツをご紹介してきましたが、それぞれに合ったワインを常に用意しておくのは難しいもの。
そこで、どんなスイーツにも合わせやすい、万能な「デザートワイン」をご紹介します。
(一般的にデザートワインとは、甘口のワインのことを指します。明確な基準は決められていませんが、それぞれワインを造る際に甘くなるように工夫がされています。)
貴腐ワイン
貴腐菌と呼ばれるカビの力を借りて育てたブドウを使用して造られるワインのこと。
カビ菌がブドウの果皮に無数の穴を開け、そこから中身の水分が蒸発して干しブドウのような状態になります。
こうして造られた貴腐ワインはただ甘いだけではなく、独特の複雑な風味の味わいとなります。糖度が非常に高くアルコールが低めのワインが多いのも特徴。
ストローワイン(ストローワイン)
収穫したブドウを乾燥させ、果汁の濃度や糖度を上げることで甘口のワインを造ります。味わいにコクがあり、まろやかな風味が特徴的です。
焼き菓子などのスイーツと相性が良く、チャレンジしやすいワインです。
アイスワイン
樹上で凍ったブドウを収穫して造られるワインのこと。
凍結したブドウは通常のブドウと比べて水分量が少ないため、氷結したブドウを使用することで果糖がぎゅっと凝縮されて、とろりとしたとても甘いワインとなります。
製造方法が難しく、希少価値の高いワインなので、自分へのご褒美に楽しんでみてはいかかでしょうか。
遅摘みワイン
ブドウが熟すにつれて糖度が上がっていく性質を利用し、時期を遅らせて収穫して造られるワインのことを指します。
香りが豊かでさっぱりとした味わいになっているので、デザートワインとしてだけでなく、食前酒としても楽しめます。
酒精強化ワイン
酒精強化ワインとは、ワイン醸造中にアルコールを添加しアルコール度数を高めると同時に糖を残したワインとなります。通常のワインよりもアルコール度数が高いため、少しずつ味わうのがおすすめです。
とっておきのスイーツと併せて、ゆったりと楽しみたい時にピッタリですね。
デザートワインは、よく冷やして飲むのが一般的です。産地や甘さの加減にもよりますが、7℃前後を目安にするとよいでしょう。
一般的にワインのマリアージュは「風味や味の似たものを合わせる」のが基本です。
スイーツにデザートワインを合わせることにより、甘さを邪魔せず、スイーツとワインの甘さを最大限に堪能できます。
甘いお菓子に抹茶を合わせる日本人の感覚からすると、甘いワインに甘いスイーツという組み合わせがしっくりこない方も居るかもしれませんが、新しい楽しみ方としてぜひチャレンジしてみてください。
新たな世界が広がるかもしれませんよ?