ワインコラム

プレゼントにぴったり!当たり年・生まれ年のワインの選び方

ワインのボトルには銘柄や産地のほか、年号(ヴィンテージ)が書かれていますが、これはどういう意味かご存じでしょうか? そのワインがつくられた年だと思っている人が多いのですが、実は少し違うのです。
今回は知っているようで知らない人が多い、“ワインのヴィンテージ”についてご説明します。

ワインのヴィンテージとは?

ヴィンテージと聞くと「年代物」といったイメージを持つ方が多いと思いますが、ワインのヴィンテージとは単純に年号のことを指します。 ワインのラベルに記されている年号は「ワインの製造年」ではなく、「原料となるブドウが収穫された年」のことです。

同じ銘柄でも年によって全く味が違ってくることも、ワインの魅力の一つです。 年代物のワインのことは「オールドヴィンテージ」などと呼び、古いものほど稀少なので値段が高くなる傾向にあります。 かといって、古ければ古いほど美味しいというわけではないので注意してください。

一方、年号がないワインというのもよく目にしますが、これは「ノンヴィンテージ」といって、複数年のブドウを使用していたり、別々の年につくられたワインを混ぜたものなどです。ノンヴィンテージだからヴィンテージワインよりも劣っている…ということではありませんので、ヴィンテージにとらわれず、お好みでワインを楽しんでくださいね。

ワインが特別美味しい「当たり年」があるって本当?

同じ銘柄のワインを年代別に見ると、ひときわ値段が高いものがあります。 値段が高いのは、それだけの価値があるということ。 気候に恵まれ、ワインの原料となるブドウの出来が特に素晴らしかった年を「当たり年(グレートヴィンテージ)」と言います。 この特に出来が良いブドウで造ったワインは味わいも格別なので、その美味しさが評判を呼び、価格が高くなることがあります。

当たり年は、ブドウの産地の気候が大きく影響するため、ワインの種類や産地によって異なります。 たとえば、1982年はボルドーやブルゴーニュワインのグレートヴィンテージと言われ、1本100万円を超えるものもあります。

ワインだけでなくシャンパンにも当たり年があります。 シャンパンはワインよりヴィンテージが記されているものは少ないですが、クリュッグやドン・ペリニョンなどの高級シャンパンにはヴィンテージがあります。 シャンパンはフランス・シャンパーニュ地方でつくられるものなので、当たり年は銘柄にかかわらず同じものが多いです。 シャンパンはボルドーなどと同じ1982年のほか、1996年、2002年などが美味だと言われています。 高級シャンパンは、基本的にブドウの出来が良かった年にしか作られないので、その中でも評判になる当たり年のものは、選りすぐりのシャンパンと言えるでしょう。

特別な日には生まれ年のワインやシャンパンをプレゼントしよう

「生まれ年のワインをプレゼントする」という話を聞いたことはないでしょうか?この特別な年のワインはバースデーヴィンテージワインと呼ばれることもあります。生まれ年のワインをプレゼントしたり、レストランで一緒に楽しめば、より思い出深いお祝いになりますね。

バースデーヴィンテージのワインの銘柄を選ぶコツですが、やはりお店の人に相談して探してもらうのが一番です。 年号と予算、プレゼントする人の好みなどを伝えてピッタリな1本を見つけてもらいましょう。

ワインのヴィンテージについて解説してきましたが、あくまでも「当たり年」は目安。 ワインは1本1本味が異なり、開けてみないとわからないのも魅力です。 難しく考えず、「この1本はどんな味がするのかな?」と気楽に楽しんでみてください。